特別対談 vol.4 佐渡 裕 ×小西 毅

小西 毅理事長(以下K):このオータムフェスティバルはインバウンドを見据えて、神戸のこのおしゃれさをいかに発信するかということで、神戸出身のものだけでなく神戸のまちに似合うおしゃれなものを一度に集めようということで、カルチャーの発信ということで組ませていただきました。
神戸もジャズの街と言われたりもするのですが、なかなかそういう発信がうまくできてないところがあり、そこで音楽と神戸っていうのをいかに近づけていくか一体化させてていくことも考えて、実施させていただいております。

1神戸のまちについて

佐渡 裕氏(以下S):京都なんかは発信しなくてもあれだけ世界遺産のものがあって当然そこには観光客もくるし、昔からある老舗から新しい店もオープンしていきますよね。大阪はやっぱり発信力がありますよね。だからこそできてきた街だろうし、やっていこうっていうガッツの見える街でしょ。神戸はやっぱりみなとまち。だからそういう意味では人が来て、そこに例えばBAR、洋酒の文化であったりだとか、あるいは映画であったりだとか。まあジャズもそうですよね。やっぱり港町特有の人が来て、最初に神戸に降り立つみたいな歴史があるわけじゃないですか。
だからね、ここは神戸から発信するとか、神戸のものを見てもらうとかは難しいっちゃ難しいんですよ。だけどそこにまた神戸の良さがあるんですよ。
僕なんかは京都人で兵庫県に住んでいますが、心地いいですもん。なんか肩の力抜けてて。
例えば、京都行ったら音楽家が集まる喫茶店とか、画家が集まる店とか、お芝居が好きな人が集まる店とかがあるんですけどそれはそれで深すぎてしんどいです。

K:なるほど。

S:でも、やっぱり神戸のまちはそういう店でもいろんな人と知り合いになれて、その一晩の楽しい時間を全然知らない人とでも喋れる。あるいは僕みたいに外から住む人なんかも受け入れてくれるし。そこがやっぱり神戸のいいところですよね。
ただ、さきほどのBARやジャズの話、これがね、守らなきゃいけないものになってしまったらダメなんですよね。やっぱり文化っていうのは新しく作られていくものだと思うし、守られてしまうものになってしまうとダメだと思うんですよ。

K:なるほどなるほど。すごくわかります。

S:だから、あのかつていろんなライブハウスがあっていろんなジャズマンが神戸に来て、それこそ今でも元気にやってるところもありますよ。あるいは映画館とかも、元町の小さな映画館とかいいですよね。僕なんか映画大好きなんで、やっぱりいい作品を取り上げてるなあと思います。そういう映画館が神戸にあったら、映画の撮影もよく行われるし、映画の街、港文化から始まったことっていうのは大事にしていかないといけないと思いますね。
BARもチェーン店みたいなBARが多くなったけど、いつも行ったら同じマスターがいて、その人に愚痴も聞いてもらったり、それこそ神戸の友達なんてみんなBARで知り合った友達ばっかりですけど、だからそういう場所が大事にされていくべきやろうなあと思います。

2文化の発信について

K:なるほど。守られるようになるとやっぱり活きてないというか、文化として更新されてないという所ですかね。

S:そうですそうです。そして、絶対に地域密着してることでよね。
だからどうしても、文化を発信すると言ったら、そのインバウンドなんかももちろんそうですけど、結果的にそれは世界の人が来てくれることであったり世界の人が興味を持ってくれることであって、やっぱり地元の人がね、愛してくれる店であったり場所でないとダメなんじゃないかなと思うんですよ。神戸の人は神戸のこと大好きでしょ?

K:はい。神戸らしさというか神戸ブランドというか、やっぱりそういう気持ちはありますね。

S:なんかうわーって人が集まるような場所があるわけでもないし、でもまあそこが神戸のいいところやとも僕は思ってます。

K:その辺りは我々も発信の仕方というよりかは地元の密着の仕方とか、そういうところをコミットできるんじゃないかなと思いました。

S:今日みたいなお祭りを考えられてまして、皆さんまだ若いけどこれから神戸の街、阪神間を盛り上げていく人たちじゃないですか。だからこういうお祭りがあるっていうのは大事なことです。そこの基本になるテーマは神戸愛みたいなものでいいんですよ。そういうものが続いて継承されていったら文化になりますよね。

3神戸青年会議所に一言

K:そうですね。おっしゃる通りです。我々20歳から40歳までの青年経済人ということで、会社を経営していたり、僕も弁護士事務所を経営していて、いろんな業種が集まってやっています。ぜひ神戸のまちをよくしたいと思っているメンバーにちょっと一言アドバイスをいただけますか。

S:僕は京都で育って京都を離れて長いですけれども、やっぱり神戸に来て、神戸の人は神戸のまちをすごく愛しているってことはひしひしと感じますね。それはものすごく大事なことだし、やはり僕が神戸に住むようになって20年ぐらいです。
震災後に来ましたけど、この20年でも色々とまちの姿は変わっていると思います。やはり神戸らしさというのはちょっとおしゃれでね、それでこんなところ面白いなっていう路地があったりだとか、だから神戸らしさってなにもこう派手なことをすることではないし。何かこれからも神戸らしさってなんだろうって考えていただいて、是非いいまちでいてください。

K:なるほどなるほど。ありがとうございます。メンバーも300人弱いるのですが、この人数でできることってたくさんあるなと思いました。ぜひ盛り上げるためにみんなで頑張っていきたいと思いますので応援の程よろしくお願いいたします。

S:はい。素晴らしいと思います。

K:今日もお忙しいところお時間いただきまして対談もありがとうございました。

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