神戸JC×京都JC連携事業「愛!Love!!京都~まちの文化をもっと知ろう!~」
2月23日(金)京都JCの2月例会「愛!LOVE!!京都~まちの文化をもっと知ろう!~」が京都市西陣織会館で開催されました。
京都市内の小学生を対象に京都のもつ文化を体験しより強い郷土愛を育んでいただくというコンセプトを基に、4つの文化体験を提供する事業が行われました。
本例会は、神戸JCと京都JCの年間を通して連携する事業の一つであり、京都府在住の小学生80名と、神戸市内の小学生10名、子どもの未来創造特別委員会のメンバーも参加させていただきました。神戸の子ども達にとっても、他地域の人や文化に直接触れることで社交性や敬意といった社会性、好奇心や挑戦といった情動性を育む機会となりました。
西陣織会館にて西陣織の歴史や織物の見学をし、西陣織の作成体験。
西陣織会館では、西陣織の制作体験が行われました。西陣織の特徴は、絹糸を使用し、職人の染めや織りの技術で様々な模様を表現できる技法にあります。この技法を活かし、鮮やかな色彩、豪華な柄の豊かな表現が可能です。
まず、絹糸を蚕(かいこ)の繭から作るという経緯を学び、その糸で織られた様々な製品や西陣織の技術を使った芸術作品などを見学しました。
つぎに、西陣織の製作体験では手織の西陣織製作機で一人一人が自分だけの西陣織の製作に挑戦しました。
最初は苦戦しながらも徐々に慣れていき、少しずつ完成に近づいていく過程に、参加された子どもたちは終始楽しそうにしていました。そして、最後に出来上がったコースターを手に、子ども同士でお互いの作品を見せ合う姿が印象的でした。
原料の製作過程から、実際の製造体験をすると同時に、西陣織の発祥の歴史までを学ぶ体験を通して、地域文化に対する理解を深める機会となりました。
裏千家学園にて竹細工体験と京菓子作り体験。
裏千家学園においては、「京都の春を体験する」をテーマに、ウグイス笛と上生菓子の製作体験が行われました。
ウグイス笛の制作は2種類の太さの竹を使用し、一定の角度で組み合わせることでウグイスの鳴き声を表現しました。
職人の先生に、筒を削る角度などを注意するように教えられ、削りすぎると音がしっかりと出なかったりするため、少しずつ神経を使いながらの作業でした。
ウグイス笛は、うぐいすが春先に鳴く様子から別名「春告笛」とも呼ばれ、子どもたちは手作りの笛で春を感じる音色を奏でました。
上生菓子の製作体験では、梅の花を模した上生菓子を和菓子職人の先生方に教えていただきながら一人で一つのお菓子作りに取り組みました。手の温度ですぐにくっついてしまったりと、繊細な作業で、お菓子作りの難しさを学ぶことが出来ました。様々な梅の花が出来上がり、初春に合う貴重な体験となりました。
制作体験では、先に作品が出来上がった子どもが別の子どもの製作を手伝うなど、子ども同士での助け合いが見られました。一緒に同じ作業をすることで、文化を学ぶだけでなく、協調性や感謝を学ぶ経験となったようです。
裏千家茶道会館にてお茶席体験。
裏千家茶道会館では、裏千家の師範のご指導のもと、お茶席体験が行われました。
お茶の先生からは、様々な作法や所作全てにお客様や他者への気遣いが込められているということを教えていただき、茶道を通しておもてなしの心を学ばせていただける貴重な体験となりました。
まずはお茶を点て方のお手本を見せていただきました。慣れない正座をしながらの見学でしたが、子どもたちが真剣に先生の手元をじっと見ながら一言一言に聞き入る姿が印象的でした。
続いてのお茶席体験では、お客様としてお茶をいただく際の作法を教わり、京都JCの現役メンバーの皆様が点ててくださったお茶と、お茶菓子をいただきました。初めてお抹茶をいただく子どもたちも、丁寧な作法で最後まで楽しくお茶席体験をしました。
お茶席での非日常な体験でしたが、日常の中でも活かすことのできる学びを得る機会になったかと思います。
子どもたちにとっては、全ての体験が新鮮で、日常ではできないものばかりであり、参加された子どもたちが楽しく体験を深める姿を見て、大人である我々にとっても、学びが多い京都JCの2月例会「愛!Love!!京都~まちの文化をもっと知ろう!~」でした。