特別対談 vol.2 小松 美羽 ×小西 毅

小西 毅理事長(以下K):本日はお忙しいところ、また足元の悪い中、本当に素敵な絵を描いていただきましてありがとうございました。

小松 美羽氏(以下M):ありがとうございます。恵みの雨でしたね。

1絵を描くようになったきっかけ

K:色々とお聞きしたいことが沢山あるんですけど、元々絵を描かれるようになったきっかけとかってあるんでしょうか?

M:多分親が絵を好きだったので、特に母がですが、本当に小さいころからずっと描いてましたね。長野県出身なんですけど、芸術と触れ合う施設が多かったんですよ。

K:あ、そうなんですか。

M:そうなんです。なんかちっちゃいギャラリーとか美術館とか。やっぱり観光地なのでそういう美術品も見る場所が多かったですね。

2オータムフェスティバルの作品について

K:やっぱり才能っていうのは本当にあるんだなって思ったんですけど、ああいう絵のテイストというか森羅万象とかですね、仏教の世界曼荼羅を描かれていますが、ああいう世界観を絵にしようと思うようになったきっかけはあるんですか?

M:神戸は大地と海と山が入り混じっている不思議な空間ということでしたが、長野県はTHE山みたいな感じです。そうすると自然とちょっと不思議な存在って一体化しているというか、一緒なんですよね。風もただの風と見るのか・・・そういうものに見えてくるというか。昔の人達ってそういう自然と向き合いながら形にしていく上で、畏怖の心をお持ちだと思うんですけど、私もそういう気持ちも持っています。

たとえば、神社とかお寺だけじゃなくて、例えば聖書の中にも神獣さんが出てきますよね。「なんなんだろう神獣って」って勉強もしました。神獣って神様ではないんですよね。神様ではないんだけど、なんか天と人の間みたいな。我々の魂とかそういったものを自然の中に溶け込みながら見てるんですよ。
人間って人間にとって不都合なものを繰り返しながら成長して生きていかなきゃいけないじゃないですか。そういったものを神獣さんの形にして、我々の祈り、平和に向かっていく祈り、豊かになる祈りとか、それは自分だけじゃなくて他者にも派生していくわけじゃないですか。他者を思う純粋な心とかそういったものが一緒に神獣さんと一体化になって。我々が各々信じる天のなにか、神様っていう人もいるかもしれないしなにか別のものかもしれないけど、何かに通じ合いながら、自分達の祈りが通じ合いますようにっていうことを、そういうふうに祈りを込めて描き出したんですね。それでやっぱり結界とか魂の悪いものがあったら排除してくれたりとか、魔を払う意味もありますからすごく大切な事だなと。こういうふうに絵は飾られるものなので、飾ったことによって結界というか魔を払う意味になりますからそういう意味でもすごく大切だなと思います。

K:今日もなんと言うか、時間が止まっているかのような、吸い込まれてしまうような気持ちでした。そこに音楽、雅楽が入ってきてですね、ものすごい不思議な体験でした。神様にお参りしているみたいな、そんな気分になってですね。私も一日参り欠かさずやっているんですけど、そういうシーンとした心の平穏みたいなところも感じたなあと。ただ、絵の中にはすごくこう荒ぶる何かが渦巻いて出てきたりですね。なんかそういうのも感じ取れて・・・。

M:感受性が豊かですね。

K:いやいや(笑)すごく楽しい時間というか良い時間になりました。ありがとうございます。

M:本当ですか。ありがとうございます。

K:今日のように演奏の中で絵を描くっていう事もされているんですか?

M:雅楽は、音楽と共には初めてですね。読経と共にということはありましたね。非常に珍しいというか、かなり貴重な体験というか、やはり生田神社といえば神戸の中でも、あそこが崩れちゃいけないと思うんですよ。エネルギーがあそこに建たせた意味があるというか。でも今日聞いたら生田神社(※オータムフェスティバルで描いていただいた作品は生田神社に奉納されることとなっております)って本当はもっと今の森の50倍はあったと。でもそれをこう異国の方達が来られた時に家がないから、異国の方達のために住む場所にしたっていうのはすごく素晴らしい、それはもう本当に大調和力っていうか、だからこそ神戸の街が美しく見えるというか。歴史的にも排他的にならずに素晴らしい街だなと思いました。

3小松美羽氏の夢

K:でも本当にあそこで調和が生まれているというか、本当の山と海の中心にあそこがあるので、結界的な意味もあるのかなという風に思います。
最後になんですけど、今年神戸青年会議所が掲げたテーマで「夢を描き挑戦しよう」ということで、今後の美羽さんの夢について考えていらっしゃるんでしょうか?

M:そうですね。もう来年の予定もみっちりと決まっていましてね。またアートが人々の魂とか心を救う薬だって信じてやってますから。そうじゃない人もいるけど私はその辺を信じてやってますので、それをどんどん貫いていって、やはりその第二次世界大戦後、大加速時代になって人々がすごく物質に寄りはじめたわけじゃないですか。でもやっぱり、その物質に寄ったりなにか自分の欲を満たすことって、肉体の快楽にはなるかもしれないけれど、心の快楽ではないんですよね。心が本当に求めていることであったり、非物質的な部分がなにを求めているかっていうのももっと感じていくことによって他者を思いやる心に繋がっていくと思うんですよ。それが私の大切にしているグレートハモナイゼーションっていう、祈ったり思いやったり、自分の幸せだけじゃなくて相手の幸せを願ったり、それが和になって繋がっていくことによって大調和していく。それは例えば宗教の違いであったり、言葉の違いであったり、肌の色の違いであったり、敵対する国同士であっても、必ず思いやる心があれば、大調和していくと私は信じています。それが絵の力には絶対あると思います。それは絵だけじゃなくて、今日あった音楽もそうだし、例えば踊りとかもそうだし舞台とかもそうだし、色々方面でその人が表現するってことが人々の大調和につながるきっかけになると思うんですよね。私は今後も実直にチームのみんなと一緒に、チームが動いてくれてる中で私自身の役割を全うしながらアートは人々の魂を救う薬であると信じて、実直に筆を折らず生きていこうと思っています。

K:素晴らしいです。お忙しいところお時間いただきましてありがとうございました。

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